――ねえ、聞いてない。
食後にデザートまであるなんて、聞いてないよ!?
食後、ソファへと移動してすぐに彼が運んできたものは、ケーキとかアイスクリームとかが色々少しずつ美しく盛りつけられたプレートで……。
こんなことならあの時、ビーフシチューのおかわりをするんじゃなかった。
後悔してももう遅い、すでにすっかり私のお腹の中だ。
だからと言って目の前に差し出されたデザートのプレートを無視することも出来ず……。
「……いただきます」
……で、結局全てを綺麗にたいらげ、はぁ、満足。
ケーキはもちろん美味しかったけど、その横に添えているソースまで美味しいってどう言うことだ。
私が食べ終えたお皿は、まるで猫が舐めたあとのように何もなくなっている。
甘いものを食べたあとに飲む苦みの強いコーヒーも、また美味しい。
……この男は自分ひとりのために毎日これを準備してるってこと?
ま、まさかね……?
いやでも、やっぱり女の子を口説くためにこっそりと誰かプロの人に頼んで作ってもらって……ってこともあり得る。
はー、危ない危ない、もうちょっとで騙されるところだった。
顔が綺麗ってだけの男に騙されてなるものか。
チャラい男、お断り!!
むやみに開放してしまわないよう、心に鍵をかける。



