もしかして、の先をはっきりと頭に浮かべる前に、彼が部屋へと戻ってきた。
再び掛け布団を顔の半ばまで引き寄せる。
彼はスウェットを履いていてホッと胸をなで下ろしたけれど、上半身は相変わらず裸だ。
線は細いけれど程よく筋肉が付いていて、あぁ、こう言うのを“細マッチョ”って言うんだろうな、なんて思ってしまう。
目の保養……、って言うか、目の毒。
可及的速やかに、何か着て欲しい。
「はい、水。どうぞ」
グラスを差し出され、私は掛け布団を首下までゆっくりと引き下ろしてずり落ちないように片手で押さえながらグラスを受け取った。
「ありがと……」
ブラジャーはつけているとは言え、勝負下着でも何でもない、ごく普通のブラだ。
男に見せる前提じゃない。
まぁ既に下着姿を見られちゃってるんだろうけど、それでも……。
胸の上でギュッと掛け布団を抱き締めて、水を口に含む。
ひとくちゴクリと飲み込むと、スーッと冷たいものが身体の中を通る感覚がした。
思ったよりもずっと喉が渇いていたようで、そのままゴクゴクと全てを飲み干す。



