――ちゃんと覚えているのはここまで。
その後どうしたのか、ほとんど――いや全く覚えていない。
でも代打くんの家のベッドで目覚めたのだから、恐らくは酔っ払って前後不覚の私を介抱しながら彼の自宅へ連れ帰ってくれたのに間違いないだろう。
なんだか申し訳ない。
私の方が年上なのにこの醜態……恥ずかしくて穴があったら入りたい気分だ。
こんなに記憶を無くすまで飲んだのは、大学生の頃の一度っきり。
私は飲むペースが速いから最近は本当に気をつけてたんだけど……。
もう二度としないと心に誓ったのに……やってしまった……。
どれだけ頭を捻っても欠落した部分は思い出せなくて、ため息しか出てこない。
次に覚えてるのは、彼のベッドで目覚めたあの瞬間だ。
あの時のことを思い出し、不覚にも顔が熱くなる。
セックスをしたかしてないかは分からないけど、初対面の男とお互いほぼ裸で抱き合って寝たなんて、不覚どころか恥ずかしすぎる……。
でも……。
線が細い割には結構しっかりと筋肉が付いていて、良い身体だった……。
……って、私、なに考えてるんだ!?
これじゃあ変態……痴女じゃんっ。