隠れ御曹司の愛に絡めとられて


本当に今日は仕事無いのかな?

夜のお仕事の人って、休日はいつなんだろう。

仕事はいつも何時から何時まで?


質問したいことはいっぱいあるけれど、私からはなにも聞くことが出来ないでいる。

本当は、そう言うことを知るのが怖いからなのかもしれない。

私にこんなに優しくしたり懐いてくれてるのが、仕事絡み――例えば、勤めているホストクラブに客として勧誘するとか、職業柄女の人には無条件に優しくしてしまうとか――だと思いたくないからなのかもしれない。


「亜矢さん、お腹空かない?」

「え? あー、うん、まあ」


話している間に、外はもうすっかり真っ暗になっていた。

そう言えばお昼ご飯のお弁当を食べ損ねてるし、さっきメープルくんが買ってきてくれたケーキを食べたけど……お腹は結構空いている。

でもここで、“はい、お腹空きました!”って言えば、どうなるんだろう?

彼の質問は、どんな答えを求めてのこと……?

ぐるぐる考えてしまって、言葉を濁したまま口をつぐむ。


「何か作ろうか?」

「……え?」

「僕が作るから、一緒に食べよう?」

「……ええ?」