「染葉さん、私は古文が分からなくって。」

気も遠くなるこの人数。

ざっと数えて十五人くらい?


いや、多すぎでしょ!


何で私のところにこんな集まるわけ?

確かに私は委員長と生徒会員ではあるけど、私は知っている。

ううん、ここにいるクラス全員知ってるよね?

私以上に適任がいることを。

「きゃー!」


女子の黄色い声が耳にはいる。

「やっぱ流川くん、頭も良くて性格も良くて、かっこいい!」

流川、流川陸(るかわ りく)。彼は入学試験の主席を取った天才。