王子様、ただいま真面目ちゃんを独占中

いや、庇ってもらったお礼としてできる限りのことを?
うーん…。今日は習い事はないし…。


「分かりました、私にできる範囲なら。」
「うん、ありがとう!」


流川くんは、ニッと輝かしい笑顔を向けて座席の方へ戻って行った。


流川くんについて分かったこと、それは流川くんは女たらしかもしれないということ。


だって!普通!あんな事しないでしょ!しかも私、男経験ゼロだし……。


「柚子、これは王子様に目をつけられちゃったかもね。」
「蛍⁈いつの間に?」


いつの間にか横には私の幼馴染の天羽蛍(あまは ほたる)がいた。


「目をつけられたって…?」
「うん!だから彼女にと…。」
「な、ないない!」