「はい」

「はるちゃん」

先生と職員室から出る途中に、圭介さんに呼び止められた。

「頑張れよ」

「……うん!」

私は圭介さんに小さく手を振って先生について行く。

「はるちゃんも、あと1年しかないなんてっ……」

圭介さんが悲しそうにそう言っているのを、私は知らなかった。