「陽葵ちゃーん?」

玄関から私を呼ぶ女の人の声が聞こえた。



「??」

この声、聞いたことある……。


「呼ぶなって」

玄関の方に向かうと、ゆうくんの声が聞こえて。バチッと目が合った。


「ほら。来たじゃん」

若干呆れ顔のゆうくんの隣には、ニッコリと笑う女の人が。


「あっ……!」

「祐介との暮らしはどう?」

「おばさん……!」

紛れもなく、ゆうくんのお母さんがそこにいた。


「どうしてここに?」

「もともと祐介に用事があってね。その辺を車で走ってたらちょうど祐介が帰るのが見えたの」


じゃあインターホン鳴らしてたのって、おばさんだったんだ……!

何回も鳴らしてたのは家にいることを知ってたからで。


なるほど。そーいうことか。