「ん?あぁ、ごめんごめん。陽葵はあんまり見ないね、恥ずかしがり屋さんだから」


そう言ったゆうくんは視線を逸らしてくれた。


ゆうくんの肩に置いた手をギュッと握りしめて、今度こそ、と覚悟を決める。



ドキドキドキドキ。

心臓がうるさい。


恥ずかしくて、うまく呼吸が出来ない。


「あ、あのね、ゆうくんはね」

声だって震えてる。


「うん」

「ゆう、くんの……キスはね」

「うん」

「に、2回、するの……」


下にあった視線を戻すと、バッチリゆうくんと目が合って。


「っ……、」


今からキスするとなると、爆破してしまうんじゃないかってくらい心臓がドキドキ騒いでる。



「わ、私は……近付いてくると、早めに、目……閉じちゃって」

「ん」


そう言うと、もう目を閉じちゃったゆうくん。