ニッコリ微笑む光瑠くんに、負けずと俺も笑顔を返す。 「望むところだよ。絶対渡さないから」 「では、」 律儀に頭を下げ、駅の方に向かって歩き出した光瑠くん。 ……蓮に続き、光瑠くんにも迷惑かけたな。 3つ下にも心配されるとか……。 あいつ、わりと大人じゃね? 去って行く光瑠くんの背中に、心の中でお礼を言った。