陽葵が洗濯する代わりに、朝食はいつも俺が準備をする。


それが朝の日課。


洗濯機をかけている間に2人で食べるんだが……

今日は陽葵が起きてこない。


いつも俺の方が早く起きるんだけど、その後少しして陽葵も起きてくる。

そう、いつもの事なら。



そろそろ朝食が出来上がる。


……どうしたんだ?


寝坊なんて珍しい。



パンを焼く前に一旦陽葵を起こしに行くか。




寝室に入ると、陽葵はまだ布団の中にいて。


「陽葵〜、朝だぞ」


カーテンを開けて、部屋に日差しを入れる。



「寝ぼすけさん、起きなさい」


振り向いても、布団の中にいる陽葵は起きる気配がない。


……?


「陽葵?」


不思議に思った俺は、陽葵が寝るベッドに向かって歩いていた。