「思ったより早く仕事が進んだんだって。今日の昼頃、迎えに来る……って」

「やだ!まだゆうくんと一緒にいたい!」


「……ありがとう陽葵。ご飯食べようか」


そう言ったゆうくんは電気をつけ、テーブルの上に朝食を並べ出した。


ゆうくんは寂しく無いの?

帰っちゃったら……また、会えなくなるんだよ?


「食べ終わったら帰る支度するんだよ」

「やだっ!」

「こら陽葵。ワガママ言わないで」


っ……。ゆうくん……。

どうして?

寂しいのは私だけなの……?


ゆうくんは……全然何ともないの……?



椅子に座って用意された食パンを一口かじる。

一緒に食べるのも……これで最後。


そう思うと楽しかった思い出が蘇ってきて、涙が出て来た。


「まだ、ゆうくんと一緒にいたい……」

困らせるってわかってても、寂しい気持ちには勝てなくて……ワガママを言ってしまう。


昨日はあんなに幸せだったのに。