「おやすみ、陽葵」

体制を戻して、布団に倒れ込むように寝転がった。


「もう、寝るの……?」

「ん?うん、大丈夫。手握ってるから。怖くないよ」

「私が寝ちゃったら……離す?」

「ずっと握ってるよ」

「ほんと?」

「ほんと」

「へへ」


ほんと、こっちの気も知らないで嬉しそうな顔してさ。


「おやすみ、ゆうくん」

「ん。おやすみ」


それから数分も経たない内に陽葵は小さな寝息をたて始めた。


可愛い寝顔しやがって……。


こんなに可愛い陽葵を誰にも見せたくない。



願うことなら……ずっとこのままで。


好きだよ。


陽葵。