甘いチョコレートを君に

何故か鼻がツンと痛む。

あ、だめ。泣いちゃう……。

じゃあね、と喉から絞り出して、教室の引き戸に手をかける。

「ちょ、待って。なんかあった?」

呼び止められるも、もう頬を流れている涙。

見られたくないから、振り向くことなんてできない。

「なんにもない。また明日ね」

今度こそとドアを右に動かすと、後ろから手が伸びてきてゆっくり閉められた。