死にたい僕と死んじゃう君のバレンタイン

「どう?喜んでくれた?」

部屋の奥からけんちゃんが出てきた。

「……っ。うんっ!病気になってからバレンタインとかハロウィンが楽しくなくっちゃったから

 とっても嬉しい!」

まさかこんなサプライズをしてくれるなんて!

「良かった。そうそう、これも用意したんだ」

そう言いながらけんちゃんが小さな紙袋を取り出した。

「これは……?」