「健司、いいことしたじゃない!」

「そうだな」

「本当にありがとね、健司くん」

「いえいえ、俺がしたくてしたことなんで」

京子のお母さんにそう言っていると、京子が俺に近づいてきて俺の手を取った。

「え?」

「けんちゃん、本当にありがとう!」

京子が突然手を握ってきたことに驚きながらも、喜んでもらえたことが嬉しかった。