「千歳ー!」

そう言われた瞬間アラームで目が覚めた。
「今日もここまでか。」
そんなことを1人で言いながら学校へ向かう。
何度も何度も言われる私の名前。いつもその続きは分からなくて「思い出さなきゃ…」という言葉しか出てこなかった。
外はまるで魚がたくさんいる海の中のように綺麗で1人寂しく歩いている私には不釣り合いな景色だった。