横田さんと部長と3人でランチをしてから二日後。

「古谷さん、ちょっといいかな。」
午後、部内に人が少ない中、近藤さんに休憩室に呼ばれた。
近藤さんが2人分のコーヒーを買ってくれて、一つを渡してくれた。

テーブルに座った途端に、
「あのさ、急に変なこと聞くんだけど、
古谷さん、彼氏できた?」
「え、え、いや、あの・・・はい。」
急でびっくりしたけれど、嘘をつくのは良くないし、
悪いことじゃないし、正直に返事をする。

がっくりと肩を落とし、
「まじか。
えっと、ちなみに、いつからか聞いていい?」
「えーっと、先週からです。」
「そうか、そうか。」
近藤さんがどんどん小さくなる。
「あの、なんでわかったんですか?」と疑問に思ったことを聞く。
横田さんの顔が浮かんだけど、言う人じゃないし。
「いや、なんとなくなんだけど。
あと、ちょっと、間違ってたら失礼なんだけど、
彼氏って新山部長?」
「え、えぇっ、
なんで知ってるんですか?」
思わず、肯定してしまった。
「あーーー、そっか。
うんうん。」
あからさまに凹んでいる。

えっと、どうしてそんなに小さくなったのかしらと思いつつ、
近藤さんも部長のことが好きなのかな、と思うと、
それ以上は聞けなくなり、静かに解散した。