クローバー

料理と言っても自分で最初から最後まで作ったのは目玉焼きとかカレーぐらいだ。

お祖母ちゃんの手伝いで野菜の皮剥きや味見をした事は料理の内に入らないだろう。

「アタシねここでお弁当食べてて、キャンプとか良いなぁーって思ったの。」

「キャンプ?バーベキューとか、テントで寝たりとか?」

「あー…うんと、ちょっと違うか。外でも中でも良いんだけど、一緒にご飯作って食べたりしたら面白いかなーって。もちろんバーベキューもしてみたいけど用意するの大変そうだし。」

「一緒にご飯作るのは良いけど、俺役にたつか分からないよ?皮剥きとか味見とかだったら別だけど。」

天音は手も使って楽しそうに話す。

「何が出来るか分からないってところが面白そうじゃない?普段は作らない物を2人で協力して作るの!買い物からスタートして何作ろうか考えながらスーパーの中をウロウロしてさぁ!」

あまり乗り気では無かったけど、天音を落ち込ませたくは無かったから「良いかもね。考えとくよ。」とだけ答えた。

それでも天音は

「2人でキッチンに立つなんて想像出来ないね〜!絶対楽しいよ!」

と目を輝かしていた。