「えりっ、大丈夫だったの⁉︎」

「お母さん……」

検査が一通り終わって、廊下のベンチに座っていた所にお母さんがやってきた。

「怪我はない?」

「うん……。私のことを助けてくれた人がいたから……」

私に怪我がないか確認してるお母さんから目を逸らしながら言う。

「そうだったの!ぜひお礼を言いたいわ!それで、その人はどこにいるの?」

「……亡くなったんだって……。私が車にひかれそうになったときに突き飛ばしてくれたんだけど、