死んでしまったあなたと、死ぬはずだった私の一年間

「その人、大丈夫なんですか……?」

「いや、だいぶまずい状態だと思う。くそっ、早く救急車来てくれよっ!」

まずい……状態……私を、助けたから……?

「君は、この子の友達か何か?」

「いえ……助けてもらったんです……本当なら私が、ひかれるはずだったのに……」

「そうだったのか……とりあえず、君が無事でよかった……」

その人の言葉と同時に、救急車のサイレンの音がした。

「やっときたっ!」