死んでしまったあなたと、死ぬはずだった私の一年間

「起きてるよ」

部屋からそう返事をすると、お母さんがドアの前までやってきた。

「えり、学校の先生が来てるんだけど、会える?」

会えない、そう言おうとした。

でも、快斗くんが会ってきてと言ったから会うことにした。

私が部屋のドアを開けると、お母さんは驚きで目を見開いて、でも嬉しそうに顔を緩めていた。

                          ***

「安斎。体調、大丈夫か?谷崎たちが心配してたぞ」