ー……ここからは私の同情が入ってくるんですがー

「え?」

死神ちゃんが黒いフードをとって、骸骨の仮面を外す。

初めて見た死神ちゃんの表情は、とても柔らかかった。

「その日までは、私の勝手な判断であなたに人の体を差し上げます」

「……何かの冗談?」

「いいえ。私は死神の血を引いています、死んでいる人に肉体を貸すことは可能です」

死神ちゃんがあまりにも真剣な顔でそう言うから、何も言うことができない。