えりちゃんが牧野という男に声をかけられたと同時に、俺の目の前には死神ちゃん

が立っていた。

「……どうして君がここに?」

ー話しておきたいことがありましてー

……っ、まさか……!

俺が先に勘づいたことに死神ちゃんも気がついたのか、静かに頷く。

ーあなたのあの世行きのバスの席が取れました。日程は、今年の8月15日ですー

「ははっ……お盆の時期だね。皮肉なもんだ……」