「岩本があの時、私達じゃなくて友達に助けを求めた気持ちもよく分かるよ」

「色々すいませんでした…」

「全然いいんだよ
 気にしないで
 こうして元気な姿見れたから良いよ!」

「ありがとうございます」

「それは下山先生に言ってあげて」

「下山先生ですか?」

「うん
 岩本はあまり覚えてないんだっけ?
 あの時のこと」

「はい…」

「あの時の下山先生は毎日死にそうな顔してたよ
 さすがに生徒の前では笑ってたけど
 でも職員室ではずっと上の空
 仕事も手につかない感じだったし
 ため息ばかりついて…」