愛した彼が死んだ。交通事故だった。
居眠り運転での事故。そんなの、相手の都合じゃんか。まだ、高校生なのに、優陽は。未来ある若者は。
私は事故からずっと、立ち止まれないままだった。初めて愛した人を失う喪失感。
何も出来なかった自分への不甲斐なさ。
そんなものが、心の中でぐるぐると渦巻いている。
「」