もう一度、君の笑顔を。






「……ん、……」



握られた手も唇も、離そうと思えばできるのに。……できない。

キスが初めてなわけじゃないのに…。

こんなに優しくて気持ちがいいキスは初めてで。

どんどん身体の力は抜けていくのに、手だけはしがみつくように握り続けていた。



力が抜けていく私に気づいて、腰に手を回して支えてくれる。

息が、……酸素欲しい……。と思えば紫月は離れて。



「……抵抗しないんだ?」


「……したらやめてくれるの?」



なんでこんなこと言ってるんだ私……。
普通に抵抗すればいいし、やめてって言えばいいだけじゃん。

ずるい私は、紫月を試すようなことを言ってしまう。



「じゃあ不可抗力ってことにしとこうか。」


「……………っん」



返事の代わりに、私はなにも言わずに紫月のキスを受け入れた。

嫌じゃなかった………。

なんならしてほしいとまで思ってしまっていたのかもしれない。









私の傷を癒すように、彼の唇を本能が求めてしまった______