見透かされそうな目をする紫月から離れよう、そう思って「そろそろ戻ろうかな。」と言おうとした時だった。
唇に感じる温度で、キスをされてることに気がついた。
嘘か幻か、なんて頭をぐるぐる回転させたけど、目を開けたら紫月の顔面ドアップがあることが、何よりの証拠で…。
冷たい目をしているくせに、唇はやけに温かくて。
振り払うどころか、驚きのあまり握られた手を強く握り返してしまった。
「なに、もっとして欲しいの?」
「い、いやびっくりしたから…。」
唇が離れて温度が冷めていくのを感じながら、今さらに恥ずかしくなって下を向いた。
やばい、いまだに全然頭が追いついてない。
私、みんなの高嶺の花、紫月様と唇と唇を合わせてしまった…?よね!?
なんだか一気に恥ずかしくなってきた……。
そんなことを考えている間にもまた迫ってくる紫月を受け入れてしまって。
