「そうです。ちなみにここは……?」
明那は人見知りしないタイプだからか、どんどん冬馬さんのやりとりが続く
「あ!ごめんね、ちゃんと伝えてなかったね。俺らは青蘭(せいらん)っていう暴走族なんだ。暴走族って聞くと悪いイメージがあるかもしれないけど、無駄な喧嘩はしないし、バイクと紫月のことが好きなやつが集まった連中みたいな感じだよ。」
「青蘭、暴走族……」
怖がらないようになるべくわかりやすく説明してくれた冬馬さんだが、これまでの私たちとは無縁な世界すぎて、暴走族と聞けば当たり前に動揺はする。
隣に座った明那も目が点状態。
それにしても、紫月さんが好きで集まったって、この人ってそんなすごい人なんだ……。
喧嘩が強いとか?イケメンだから?
私には分からない魅力があるんだろう。
どちらにせよ、深く関わればその分その人の知りたくない部分まで知ることになる。
どうせ人は人を裏切るし、自分を裏切らない人が必ずいるわけじゃない。
弱い私がやっとの思いで決断したことは、なるべく自分が傷つかないように関わりをなくすことだった。
