もう一度、君の笑顔を。



「初日から遅刻になるところだったね〜。」


入学式の会場である体育館に向かっているときに明那が言った。
幸いにも校舎内で迷ったというその場の言い訳でなんとか遅刻を免れた。



「さっき靴箱の前で会った人、校内では有名な人なのかなぁ?」



私の腕を掴んで、上目遣いをしながら言った。
明那にとっては何気ない動きなのだが、これ男にやったら一発でやられるやつだな・・・。



「さぁね〜。どちらにせよ、私には縁のない人だな」



明那の言っていたあの男はイケメンの部類には入るんだろうけど、どんな人なのかどうかなんて正直どうでもよかった。



高校での3年間は人との関わりを最低限にして卒業するんだ。

私は明那やお母さん以外に大事な人は作りたくない。

学校では明那がいるし、大丈夫。