ホスキャバ戦隊~Dolce~

その道中のことだ。俺はまた見てしまった。


マンションで例えると3階建てにも相当するだろうか、7段ほどのロープでできたジャングルジムの頂点にいる女性を。


彼女はVioletによくご来店してくださる女性だ。いつも渡さんを指名していてその度にたくさんのボトルを淹れさせられている。けれどこの頃、渡さん曰く1本しか入れてくれないらしい。


まさか、渡さんは先ほど言っていたことを実行しているのだろうか。


「うららさん。少し、こちらでお待ちください。急用が入ってしまいまして。」


営業を終了した後のうららさんを置いていくのも危険な気がしたが、今はそれどころじゃなかった。


万が一、あの人が飛び降りでもしたら。それをうららさんが見てしまったらその衝撃は俺が想像するよりもすごいものだろう。


うららさんの返事を聞く前に俺は彼女のいる公園へ駆け出してジャングルジムを必死に上る。



「こんばんは。こんな時間になにをされてるんですか?アンドロメダでもお探しで?」


当たり障りのない話をして彼女の心を惹く。


「アンドロメダですか。見られたらいいんですけどね。六本木では見えないみたいです。」