ホスキャバ戦隊～Dolce～

俺はと言うとただ突っ立っていたこともありミオさんに一発殴られてしまった。


「話はあとからだ。お前が行くとややこしくなる。妹さんのところにでも行って自分を見つめなおせ。」


そう言ってミオさんも朝日様のもとへと走って行ってしまった。



「お兄ちゃん来てくれたんだ。昼間に来るなんて珍しいね。」


病室で嬉しそうに俺を迎え入れてくれる愛華。


「今日は休みだからな。いつもなら寝れるけど途中で起きちゃってさ。」


愛華が納得するような言い訳を並べてみた。


香水の匂いもなくスーツに身を包んでいない姿で愛華に会うのはいつぶりだろうか。


そもそも最後に愛華に会いに来たのはいつだっただろう。


愛華を見ても俺を指名してくださるお客様の大切さはわからなくてただ全ては愛華を俺の唯一の家族を守るためとしか感じなかった。


「お兄ちゃん。あたし、治療を続けてももう長くないんだって。だからね、お兄ちゃんを一人にしないためにあたし考えたの。」


愛華は引き出しから日記を取り出してピンクの付箋が付けられたページを開く。