心霊現象 研究同好会



スマホの持ち込みは可能だけど 使えるのは休憩時間と、緊急の場合のみらしい。

ウォークラリー中に写真を撮るのもダメだと聞いた。

ご飯を食べる時とか、何か作業をしてる最中に思い出写真を撮るとか、そういうのもダメ。

そして、ルールを守れない場合は即刻 没収。


返してもらえるのは、金曜日に学校へ戻ったあと。

しかも反省文を最低一枚以上 書いたあとらしい……。


日中にほとんどスマホが使えないのはツラいけど、でも没収プラス反省文のことを考えれば、なんとか我慢出来る…というか我慢するしかない。

他のみんなも、その話を聞いた時は震え上がってたっけ。

まぁ、それでも毎年 何人かはスマホを没収される人が居るらしいけど……。



「芽衣子さん。 そのウォークラリーのあと、昼食前に抜き打ちテストがあるよ」

「……えっ、そうなんですかっ?」

「うん、チェックポイントになってる場所にまつわる話とか、色々。 解答は班ごとに出すし話し合うのも全然オッケーだからそこまで大変じゃないけど、正解数が半数以下だと昼食前に補習させられる」


「うわぁ……じゃあ真面目にやらないとですね……」



観光気分で適当に見て回るつもりだったけど、散々歩いたあとに補習までしなきゃいけなくなるのはキツい。

明日、班のメンバーに話しておこう……。



「……あ、そういえば私、倉本くんと同じ班なんです」



くじ引きの結果、同じ班になっちゃったんだよね。

他の女子からは羨ましがられたけど、私は自分の運の無さを心の底から嘆いた。

班が決まった時は、まだ倉本くんのことが苦手だったしね……。


でも、話しやすい人だってわかった今は、一緒に色々見て回れるのはちょっとだけ楽しみだ。



「倉本と一緒なら、色々話しやすいし良いかもね」



と郁也先輩が微笑んだ時、後ろを歩いてた桜井先輩が割って入ってきた。