そう言って、神代はまた小さく息を吐いた。
「彼女は無意識ではなく、狙って念を飛ばしてる。 ただの生霊ではなく、これはもう呪いのたぐいですね」
「……マジか。 え、でも呪いって…かける方もヤバいんだろ? 筆頭の子は、元々は被害者なのに……」
「本人は「それでもいい」と思って行動してるでしょうから、外野は手出し出来ないですよ。 むしろ、手を出したら巻き添えを食います。 触らぬ神に祟りなし、ってやつです」
「……今後、動画を撮った奴はどうなるんだ? それに、他の二人も……。 呪いに殺される可能性も…あるのか……?」
「あるかもしれないし、ないかもしれない。 俺の口からは そうとしか言えません」
……そりゃそうだ。
神代は「幽霊が見える人間」だけど、だからって万能というわけじゃない。
未来を見ることは出来ないんだから、彼らが今後どうなるかなんて、わかるわけがないんだ。
「……まぁ、自業自得っちゃ自業自得か。 全然スッキリはしないけど…呪いの巻き添えを食うのはさすがに嫌だから、何もしないのが吉だな」
「そうですね。 呪いのことは あとで樫村先輩にも伝えておいてください。 もちろん、芽衣子さんには内緒でお願いします」
「うん、了解。 ……そういえば、諏訪ちゃんのおばあさんから出された入会条件が「二人が名前で呼び合うこと」ってことは聞いたけど、それってつまり、おばあさんはお前と諏訪ちゃんをくっつけたいってことだよな?」
「そのようですね。 だけど俺は「良い仲間」というだけで十分です。 なので、変に気を回したりせずに普通に接してくださいね?」
にっこりと笑いながらも、「余計なことすんなよ?」という圧が強い。
……幽霊さんよりもお前の笑顔の方が怖いっつーの。



