同じ班になった今は、もちろん班のことも話題にする。
それでもやっぱり恋愛っぽい話は一切ないし、そういう感情を持って倉本くんと接したこともない。
「とにかく私は、倉本くんのことをそういう対象として見たことは一回もないよ」
倉本くんが智樹さんに「諏訪のことをそういう対象として見るのは一生無理」と言ってた時は、なんとなくショックで複雑な気持ちだったけど……でも結局 私も同じように淡々と言えちゃうんだよね。
お互いに仲が良いと自覚はしてるけど、恋とか愛とかって感情は混じらない。
それが私と倉本くんの関係性だ。
「恋愛系の話を期待してたと思うけど、そういうのはほんっとになくて……なんか、ごめんね」
と謝る私に対して、女の子たちは笑顔を見せた。
「全然っ。 むしろそこまでハッキリ言いきれちゃうくらいの関係性だって知れてよかったよっ」
「実は結構二人のこと噂になっててさー、過激派…じゃない、倉本くんの「大ファン」の子たちが、諏訪さんに何か言ってこないかハラハラしてたんだよねー」
「ねー。 でもこんだけハッキリ言えるならあの子たちも納得すると思うっ。 むしろ私らが「こう言ってたよー」って他の部屋の子たちに教えに行けばよくないっ?」
「あ、行こ行こっ。 みんなチョー気にしてたし、「大ファン」の子たちの耳にも入れば 今後余計なことは言ってこなくなると思うしっ」
「だねっ。 じゃあ私たちちょっと行ってくるねっ。 諏訪さんまたあとでーっ」
「またあとで話そうねーっ」
……私が口を挟む余地は一切なく、女の子たちはキャッキャしながら部屋を出ていった。
気づけば、部屋には私一人きり。
物凄いパワーにあてられて、かなり疲れた……。



