智樹さんの言葉が、グサリと胸に突き刺さる。
……本当にその通りだ。
私は、辛そうにする龍泉寺くんを助けたかった。
あの場で助けられるのは私だけだから、って思ったから。
私が動けば龍泉寺くんは助かる。
その結果、私が倒れるようなことになっても……って。
でも、違うよね。
私が倒れちゃったらダメなんだ。
「なんとかなる」と見切り発車して、「結局ダメでした」じゃ意味がない。
他人を助けられるほどの力もないくせに、「多分大丈夫」「きっと大丈夫」で動くなんて……烏滸がましいにも程がある。
「仲間を助けたいって気持ちはわかるけどさ、助けられる自信がないのなら無闇に手出しはしない方がいい。 そういうのは出来る奴に任せときゃいいんだ」
「……はい」
「って言ってる俺も 現在進行形でまあまあ無茶しながら生きてるから、人のことを とやかく言えるような奴じゃないんだけどね。 偉そうに言っちゃって、ごめんな?」
「いえ、あの……言ってもらえてよかったです。 私がしようとしてたことは、本当に無謀なことだったと思うので……」
「うん、無謀なことだったっつーのは否定しない」
そう言って、智樹さんがニコッと笑う。
とても優しくて……温かい笑顔だ。
「さてと。 あの女もプレイホールに戻ったみたいだし、俺らもそろそろ行くか」
「……あれ? ほんとだ、いつの間にか居ない……」
智樹さんの背後に居た女性の幽霊が、今はもう消えている。
成仏したってわけじゃなくて、智樹さん曰くプレイホールに戻ったらしい。
「今のうちに言っておくと、あの女は基本的にはプレイホールに居る。 で、自分好みの人間を見つけるとベットリと絡みついてくるんだ」
「……じゃあ龍泉寺くんは、彼女にお気に入り認定された…ってことなんですね」
「そういうこと。 まぁリーダーくんだけじゃなくて、同じ班のメンバー全員 似たような色だから危ないかもなぁ」
え?
色……?



