心霊現象 研究同好会



「も、もしかして具合悪い……?」

「え。 あー……いや、そんなことは……」

「でもっ……なんかいつもと違う感じがするっ……」



……穂乃果ちゃん、凄いな。

「いつも通り」の龍泉寺くんなのに、「いつもと違う」って気がついたんだ。


私は幽霊が見えるから、龍泉寺くんが「いつも通り」を演じていると悟ることが出来た。

でも、それがなかったら絶対に気づかない。

だけど穂乃果ちゃんは気がついたんだ。

龍泉寺くんに恋をしていて、彼のことを見つめてきた穂乃果ちゃんだからこそ…かな?


凄く心配そうな、今にも泣き出してしまいそうな顔をする穂乃果ちゃんを見て……龍泉寺くんはどこか困ったように微笑んだ。



「えっと…うん。 心配かけたくなかったから黙ってたんだけど、実はさっきから頭痛が酷くて。 あとはちょっと息苦しい感じもしてるんだ」

「……っ……い、いつからっ……?」

「蒼葉とプレイホールに行ったあと。 でもご飯は全然食べられそうだし、ここに来たらしんどさも少し和らいだ感じがするから大丈夫だよ」



……プレイホールに行ったあと。

それを聞いたらさすがの倉本くんも気づくよね、「幽霊が憑いている」って。

まぁ倉本くんだけじゃなくて、他のメンバーも悟るだろうけど。


班のメンバーが幽霊の存在を信じているかどうかは、正直よくわからない。

でも目の前には不調を訴える龍泉寺くんが居る。

見た目ではそこまで変化はないのに、それでもさっきまで元気だった人が突然の不調を訴えているんだから……やっぱり“何か”の存在を疑う…よね。



「……ねぇ、このこと先生に言ったり、クラスのみんなに言ったりは?」



沙綾ちゃんが小声で問う。

それを受けて、みんなの視線が周囲へと向いた。

もちろん、私もだ。