「咲玖ちゃん、これはどうやって使うの?」
「あ、それはハイライトっていって…」
私は今、紫帆ちゃんとお買い物に来ている。
なんでこうなったかというと、今から1時間前に遡るんだけど。
練習試合が終わった週明け、帰ろうとしたら校門前に紫帆ちゃんがいたのです。
「咲玖ちゃん!」
「えっ、紫帆ちゃん?」
「良かった、会えた!」
「えっと、どうして?」
「この前のお礼がどうしてもしたくて」
そう言って紫帆ちゃんは、かわいくラッピングされたチョコレートを渡してくれた。
「この前は本当にありがとう」
「えっ!?そんな、わざわざいいのに…!」
「だって、あの時咲玖ちゃんがいなかったらほんとにピンチだったから。マネージャーはあたし一人だし、他に頼める子いなかったんだよ」
「そっか…」
「だから受け取ってほしいな」
「うん、ありがとう…」
こんな風にわざわざ届けてくれるなんて…!
紫帆ちゃんってほんとにいい子だ…!
「それに、咲玖ちゃんと話してみたかったんだよねぇ」
「え?」
「ねぇ咲玖ちゃん、時間あるなら遊ぼうよ」
そんなわけで、何となく一緒にウィンドウショッピングをしてる。
私がコスメが好きだという話をしたら、一緒に見たいと言われてドラッグストアで色々見ていた。