色々あったけど、初めてのクリスマス旅行は幕を閉じた。
ちなみに私は手袋をプレゼントしました。
ほんとはもっと早く渡したかったけど、喜んでもらえたのでよかった。
その帰り道、桃ちゃんが私に言った。
「それにしても、香水がプレゼントとはやるわよね」
「え?なんで?」
「知らないの?異性に香水を贈るのは――、」
"独占欲の表れなのよ。"
「――えっ!?」
「愛されてるわね」
桃ちゃんはひたすらニヤニヤしていた。
この香水は、前にデートした時に見つけて、すごく好きな香りだしボトルデザインもかわいいし、欲しかったけど予算的に諦めたもので。
だからプレゼントしてくれたんだと思ってたけど…、そんな意味があったの…?
わかってプレゼントしてくれたのかはわからないけど、それでもなんかくすぐったいな…。
「――咲玖」
「わっ!」
「何してるの?早く行こ」
「う、うんっ!」
その時、ふわりと蒼永からいい香りがした。
そういえば蒼永って、いつもすごくいい香りがしてるんだよね…。
「蒼永も香水付けるの?」
「え?うん」
「どんなの!?」
「付けてみる?匂い混ざるかもしれないけど」
「軽くなら大丈夫だと思う!」



