* * *
少し歩いた先に運良く避難小屋を見つけ、吹雪が止むまでそこで休むことにした。
私は寒くて震えが止まらない。吹雪かれていたせいで、服も靴も濡れちゃってる…。
「咲玖、服脱いで」
「えっ!?」
「このままだと凍える」
脱いだら、私の貧相なカラダをお披露目することになるんですが!?!?
「で、でも…っ」
躊躇している間に、蒼永は自分の服を脱いでいた。
こんな時なのに、ドキドキしてしまう。
日頃から鍛えているから、割れた腹筋がものすごく綺麗で…こんな状況なのに私ってば煩悩まみれだ…っ!
「咲玖も、早く」
「は、はい…」
心拍数が高いことを実感しながら、静かに服を脱ぐ。
恥ずかしい、なんて言ってる場合じゃないんだよね…。
「咲玖、暖炉に火ついたよ。こっちで…」
「…あ。」
「――っ、ごめん!」
下着姿になった私を見て、蒼永は赤くなって顔を背ける。
一応キャミは着てるんだけど、パンツ見られた?
服で上手く隠せてると思ったんだけど…。
何を隠そう、今日のパンツはお気に入りのパンダ柄なのです…。
かわいいけど、子どもっぽくて恥ずかしいの…!!
ちなみに上下お揃いだよ!
「…これ、着てて」
蒼永は背を向けたまま、毛布を手渡してくれる。
「あ、ありがとう。蒼永は?」
「俺はいいよ」
えっ、もしかして…
「1枚しかないの?」