気持ち背筋を伸ばし、上品な許嫁に見えるように意識してみた。
後ろで桃ちゃんが「そういうことじゃないわ」って呟いてた気がしたけど、聞こえなかった。

案内されたお部屋も広くてめちゃめちゃ綺麗!
ちなみに男女で別です。


「こんな部屋にタダで泊まれるなんて最高ね!」
「露天風呂もあるんだって!後で行こうね」


とりあえず荷物を置いたら、この後は近くのスキー場に行きます。
このためにかわいいスキーウェアも買っちゃいました。

スキーは初めてなんだけど、頑張るぞ…!


「――って、なんで桃ちゃんと大志くんスノボなの!?」


私と蒼永はスキーを借りたのに、二人はボードを借りていた!


「こっちのがやり慣れてるんだもの」
「僕たち毎年スノボに行ってるんだ」
「そ、そうなんだ」
「咲玖もスノボにする?」
「いや、スキーでいいかな…」


私は今日が初めてなので…なんとなくスキーよりスノボの方が難しそうだし、やめとこう。


「蒼永は滑れるの?」
「うん、中学の時スキー教室があった」
「あ、そうなんだ」


スキー教室があるのいいなぁ。
ということは、結構滑れるってことだよね…?
しかも蒼永って元々運動神経いいよね??

つまり――…?