「そう言えば蒼永、同窓会の前に目黒くんと会うって言ってたけど、会えたの?」

「会えたよ」

「どんな話をしたの?」


実はその話、詳しくは聞いてないんだよね。


「…秘密」

「えー!?」

「咲玖がちゃんと話せたんならそれで良いんじゃない?」

「えー…でも気になる…」


何となくだけど、目黒くんが話してくれたの蒼永が何か言ってくれたおかげなのかなと思ってたんだけど…なんて言ってくれたか全然想像つかないから、聞きたかったのに。

でも、まあいっか…。


「てかありがとね、蒼永。私が同窓会行くの、ほんとは嫌だったのに。
迎えにも来てくれて」

「だって心配だから。やたらとかわいいカッコして行くし」

「これは…私なりの武装なの…!」

「わかってるよ。わかってるけど、やっぱり他の男に見られたくないな…」

「…じゃあ、帰ったら蒼永が独り占めしてね?」

「……。それ、外ではやめて」


外ではやめて!?
どういうこと!?


「止まらなくなるから…」

「えっ、えっ?」

「家帰ったら、覚悟しといて」


どうやら私は、何かのスイッチを押してしまったみたいです――…。

その後帰宅してどう独り占めされたかどうかは…絶対にナイショ!