「えっと、買い出しOK。アルバムも完成した。プレゼントは今日のバイト終わりに買う…と」


今日はいよいよ蒼永の誕生日前日。
蒼永がいない間にバイト行ってプレゼント買って、大急ぎで部屋の飾り付けして…0時ピッタリにお祝いするの!

これができるのが一緒に住んでることの醍醐味だよね!
誰よりも一番におめでとうが言えるんだから!

今日は大志くんにお願いして、部活終わりに遊びに誘ってもらってる。
その間に色んな準備を終わらすんだ――…!

誕生日当日は運良く部活が休みだし、ごはん作ってケーキも作って目いっぱいお祝いするぞ!!


「咲玖ちん、今日なんか気合い入ってない?」


シフト中、リオンちゃんに言われた。


「なんかあるん?」
「実は明日、彼の誕生日で…!サプライズしようと!」
「へ〜、いいねぇ」
「シフト終わったらプレゼント買いに行くの」
「もう目星つけてるの?」
「うーん、まだ考え中だけど…」


何か身に付けるものにしたいなとは思ってる。
エンゲージリングがものすごく嬉しかったから、同じように身に付けてもらえるアクセサリーにしたいなって。


「喜んでもらえるといいね」
「うん!」
「あっそういえば」


リオンちゃんはポケットの中からピンクのラメ入りのリップグロスを見せた。


「これ、咲玖ちんにあげようと思って」