クールな許嫁の甘い独り占め。



「コスプレって色々凝り始めるとお金がかかるからさ。それでバイト三昧なの」
「そっかぁ…なんか、カッコいいね」
「え、カッコいい?」
「うん。これ!っていう自分の好きなものがあって、それを極めるために頑張ってて…すごくカッコいいと思う」


だからリオンちゃんはキラキラして見えるのかな。
私には眩しく思えた。


「…そんなこと言われたの、初めてかも」
「カッコいいしめっちゃ綺麗だよ!」
「あはは、ありがとう。てか、咲玖ちんもめちゃめちゃかわいいじゃん。そのリップ、どこの?」
「あ、これはね…!」


それからメイクの話で盛り上がった!
リオンちゃんはコスプレのために色んなメイク道具を持ってて、私が知らないものをたくさん持っていた。
逆に私のおすすめも教えたりして、こんな風にメイクの話で盛り上がることなかったから、すごく楽しいな…!!

気づいたら長時間喋ってて、いつの間にか夕方に。
蒼永からのLIMEでだいぶ時間が経っていたことに気づいた。


「バイト終わった?迎えに行く」


「あっ…!」
「もしかして、彼氏?」
「あ、うん、迎えに来るって」
「ごめん、めっちゃ話し込んじゃったけど、もういい時間だったね」
「ううん!私も楽しかったよ!」


それからリオンちゃんとバイバイし、私は「ワックの前にいるよ」と連絡して蒼永を待った。