イケメンエリート、最後の独身



「ホヨンさん、次は何がいいですか?」

 萌絵の前に置かれたメニューリストをホヨンに差し出す。もう、これで何回目だろう。
 ホヨンもかなりお酒が強かった。結構、飲んでいるのに、表情や仕草は何も変わらない。

「じゃ、そろそろ既婚者はお開きでいいかな?」

 トオルは腕時計を見ながらそ言って立ち上がった。

「映司はそろそろ帰らなきゃ、咲子ちゃんのご両親に迷惑をかけるし、俺は愛娘の寝かしつけの時間だから。
 明智君もロビンが待ってるだろ?」

 トオルの言葉に映司はうなだれている。まだ帰りたくないみたいに。

「今夜、ロビンはうちの母親と何かの舞台を観に行ってるので、僕は大丈夫ですよ」

 トオルは明智さんの言葉を聞くとすぐにコートをスタッフから受け取った。

「じゃ、ホヨンは萌絵ちゃんをちゃんと送り届ける事。
 明智君は謙人をお願いしていい?
 何だか、謙人にしては珍しく酔っぱらってるみたいだからさ」