イケメンエリート、最後の独身



 萌絵は映司のコメントにどう反応していいか分からずにいた。すると、隣にいた謙人がすぐに助け舟を出してくれる。

「前、映司がコーディネートした舞衣ちゃんは、あれはあれですごく可愛かったけど、後の旦那になる凪は超機嫌が悪かった。
 あの時の舞衣ちゃんの衣裳は、少し露出が多かった。
 だから、俺は、萌絵ちゃんにはそういうコーディネートはしなかっただけ」

 映司は楽しそうに謙人を見ている。萌絵は二人は仲がいい事を知っていた。

「じゃ、凪がコーディネートしたようなものか」

 謙人は映司の挑発に乗る事はしない。そもそもそれが挑発なのかも、萌絵には分からない。
 萌絵は主役の席に座らされた。でも、まだ両隣には誰もいない。
 謙人の方を見ると、映司と楽しそうに話している。
 すると、トオルが萌絵の肩を優しく支えて、ホヨンを呼んだ。

「とりあえず、萌絵ちゃんの横にはホヨンが座って」

 …ホヨンさん?
 萌絵はここに来てからホヨンの姿を見ていなかった。窓から見える都会の夜景に目を奪われていたせいかもしれない。ホヨンの存在を忘れていた。