早歩きをしていた萌絵はもう一度振り返って、ホヨンに深々とお辞儀をした。ホヨンはやっぱり楽しそうに笑っている。
遠くに見えるホヨンは、世界的に人気のある韓国のボーイズグループの誰かに似ていた。
萌絵はあまりそのグループの事は知らないけれど、もしかしたら、そのグループの誰かよりもずっとカッコいいのかもしれない。
萌絵は恐怖のせいで、ホヨンの事をちゃんと見ていなかった。
…ホヨンさんって、本当は優しい人なのかな。
萌絵はひたすら歩いた。
歩きながら、ホヨンに萌絵と呼び捨てにされていた事に気付いた。
ホヨンに巻いてもらったマフラーを触りながら、萌絵はほんわかと温かい気持ちになる。不思議な何とも言えない優しい気持ちに…



