「でも、謙人さんが本気で惚れた萌絵の事にも興味があったんだ。
萌絵の何が謙人さんの心を動かしたんだろうってその理由が知りたかったけど」
ホヨンは切なそうに微笑んだ。
「結局、理由なんてないんだね。
謙人さんにとって萌絵はそういう女性だったっていう事」
「そういう女性って…?」
萌絵は心の不安をホヨンにぶつけた。そういう女性なら、どうして謙人は萌絵の事を避けているのか理由が分からない。
「日本には運命とか赤い糸とか色々な言葉があるけど、生まれ落ちたこの世界で出会うべくして出会った二人みたいな、そんな感じだと俺は思う…」
萌絵は謙人に告白されてから、謙人の事ばかり考えていた。
それなのに、萌絵はドイツに行く事を決めてしまった。自分のやりたい事は、どういう感情にも揺るがない。



