急に真剣な口調になったと思ったらまっすぐ気持ちをぶつけてきた。
わかってた。
わかってた。だから、もう私は……
「応援、するよ。だって2人は最高の友達だからね」
笑って君の背中を押した。
今の私にはこれくらいしかできない。笑顔も歪だけどそんなことはどうでもいい。
そしてありがとうを伝えたかった。
「ありがとう……」
「ケンカしたなら謝りにいかなきゃでしょ?ついでに告白もしちゃいなよ。きっと上手くいくから」
「でも……」
「ほら。行ってきな」
私は君の後ろに回ってぽん、と背中を軽く押す。広くて大きな背中は頼もしい。
今すぐぎゅっと抱きしめたい。
だけどそれはできないんだ。
「なぁ。関係は変わっても俺たち友達だよな」
流れそうになる涙をこらえているとボソリとつぶやく彼。その声は寂しそうで辛く聞こえた。
「当たり前でしょ。ほら、お姫様が待ってるよ」
「……行ってくる」



