声を聞いただけで胸がきゅんとないた。



「ど、どうしたの?ふたりで帰ったんじゃ……」



ドキドキする胸を押さえてゆっくりと振り返る。後ろには私の大好きな彼が立っていた。


にっこり笑うその笑顔。


最初の冷たさが嘘のように今は私に心を許している。この時間が幸せ。2人きりのこの空間が1番大好き。



「あー、なんかさ、ケンカしちゃった。きっかけはわかんないんだけど……こう、自分の気持ちを伝えたらなんかキレられた。どうしてこうなっちゃうんだろうな」



ポリポリと頭をかきながらうつむいて話す彼。


気持ちを伝えたって……。



「もしかして……告白、したの?」



ハッとして口を押さえたけどもう遅かった。なんで自分から傷つきに行こうとしてるんだろう。


私のバカ。



「告白……ね。まだしてないよ。いつかはしようと思ってるけど今伝えたら気まずくなるだろ?」


「え?」